『デジタルネイティブ世代にとっての教育』
デジタルネイティブ世代とは
デジタルネイティブ世代は生まれた時からIT環境に触れている世代のこと、また幼少期から学生時代にかけてネットに触れている世代のことです。ここ数年でスマートフォンの普及により小学生の頃からスマートフォンを与えられている児童も多くいます。今後もデジタル機器と関わり続け、デジタル分野のさらなる発展の中でデジタルネイティブ世代の彼らは我々が車を運転するようにデジタル分野に触れていくようになっていくことでしょう。
教育現場における変化
2020年以降、企業におけるDX(デジタルトランスフォーメンション)化が進んだように教育現場もITを活用したデジタル教育の導入が進められてきました。オンライン授業やデジタル教科書、生徒1人につき1台のタブレットの配布など教育現場においても変革がもたらされるようになったのです。つまり日常の娯楽や連絡手段として使っていたデジタル機器が勉強をする場でも使われるようになり、これまで以上にデジタル機器に触れる機会が増えたと言えるでしょう。
デジタルネイティブ世代への教育
以上のようにデジタルネイティブ世代は我々大人より圧倒的にデジタル機器が身近なものとなっているのです。我々がテレビを観るようにSNSで動画を観て、ネットショッピングで自宅にいながら買い物をし、調べものもスマートフォンのインターネット検索で済ませることができます。このようにスマートフォン1台で生活のほとんどを完結できてしまうのです。このような世の中の変化に伴い、教育についても変化していかなければならないでしょう。以下でデジタルネイティブ世代の教育について大切だと思われることについて挙げていきたいと思います。
① 生徒自身に考える力の教育
SNSでの情報発信やネットショッピングでの経済活動をする中で、自ら考えて行動する力を身に着けることは非常に大切になってくるでしょう。SNSでのトラブルやいじめなどが多く社会問題となっていることを踏まえ、生徒が自発的に「やってはいけないこと・社会のためになること」について考える機会を教育現場に与えることが必要です。デジタル機器は使い方次第で、強力な武器にも凶器にもなり得るということを自ら考えられるようになる教育が大切です。
② デジタル化が社会にもたらしたものを伝える
先で述べたように、「デジタル機器は使い方次第で強力な武器にも凶器にもなり得る」という具体例を交えて生徒に伝えていかなければなりません。デジタル化に伴い、ビジネス分野では遠く離れたもの同士で会議を大人数で開くことができたり、データ管理や在庫管理等が容易になったことは社会にもたらした良い影響と言えます。反対にハッキングによって顧客情報の漏洩やインターネット上での詐欺被害、SNS上のトラブルやいじめは悪い影響と言えるでしょう。このように社会にもたらしたメリット、デメリットについて考える機会を与えることが重要です。
③保護者と協力した教育
学校でこれまで述べてきたことについて教育しても、実際の家庭でのデジタル教育には格差があります。親世代はデジタルに疎い方が比較的多く、子どものITリテラシーに格差が生じてしまうことは大きな問題です。そのため、学校で把握できない家庭内でのデジタル教育について学校側と保護者の間で協力することが必要です。
まとめ
これからデジタル分野はさらに発展していくでしょう。それに伴い、かつてのYoutuberのように新しい仕事も次々と誕生することで現在の常識が根底から覆されてしまうような世の中の到来もあることでしょう。教育についても現在の価値観に固執するのではなく時代の流れと共に流動的に変化していくことが求められています。デジタルネイティブ世代の彼らが正しく判断し、デジタル機器を強力な武器として活用できるようになることで、さらに下の世代にデジタル教育を引き継いでいくこともできるようになるでしょう。このように教育の変化が未来の社会や子どもたちにとって非常に重要になるのです。