STEAM教育によって子どもたちの未来はどう変わるのか
教育について調べるとSTEAM教育という言葉を目にします。
今、急激な世の中の変化に適応するために必要であると注目を浴びている勉強法です。
「STEAM教育とは何か?」「なぜ必要なのか?」「子どもたちにどのような影響を与えるのか?」
この記事はSTEAM教育に関する解説をしています。
STEAM教育について知りたい方は是非参考にしてください。
STEAM教育とは何か
STEAM教育とは「科学」「技術」「工学」「芸術」「数学」の5つの頭文字をとった新しい教育の考え方です。
Science:科学
Technology:技術
Engineering:工学
Art:芸術
Mathematics:数学
文部科学省によると「文系・理系といった枠にとらわれず、各教科等の学びを基盤としつつ、様々な情報を活用しながらそれを統合し、課題の発見・解決や社会的な価値の創造に結び付けていく資質・能力の育成」がこれからの社会で求められるとしています。
出典:文部科学省 STEAM教育等の各教科等横断的な学習の推進
つまり、STEAM教育は理系・文系の垣根を越えてあらゆる情報から問題解決をはかったり新しいものを作ったりする能力を育成することです。
なぜSTEAM教育が必要とされているのか
内閣府の資料によると「各教科等での学習を実社会での問題発見・解決に活かしていくための教科等横断的な学習の推進が必要。」と書かれています。
出典:内閣府 Society 5.0の実現に向けた教育・人材育成に関する政策パッケージ
今の時代は、ただの知識ではなく実践的に活用できる知恵をつけることが求められており、その実現のためにSTEAM教育が必要です。
この背景には、IT化が急激に進んだことによって便利な世の中になったことがあげられます。
新しい社会に適応するため
内閣府が目指している社会に「Society 5.0」と呼ばれているものがあります。
Society 5.0とは「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会」という意味です。
これからIoTによって全ての人とモノがつながり共有されることで、より快適な社会を目指そうとしています。
こうした社会で活躍するためには、この社会に適応できる能力が必要です。
新しい時代に必要とされる人材とは
新しい時代ではどのような人材が求められるのでしょうか。
文部科学省の資料をかみ砕いて説明すると以下の4つの能力を持つ人材が必要といわれています。
専門知識の土台となる基礎知識の理解
様々な人たちと共に仕事するためのグローバルな感覚
全体的な流れを客観的に見て計画を進めるマネジメント力
実用的に知識を活用するための「積極性」「計画性」「コミュニケーション能力」
これらを満たすために注目されている教育方法がSTEAM教育です。
STEAM教育が子どもに与える影響
出典:photoAC
STEAM教育によって、これからの社会で活躍するために必要な能力を学べます。
それは具体的にどのような影響を受けるのでしょうか。
STEAM教育が与える影響について解説します。
考え方が変わる
STEAM教育を受けると、人間性を重視する思考になれます。
問題解決のために知識を活用しようとすることで「これを作るとより良い生活を送れる」という発想で様々なアイデアを生み出せるのです。
革新的な姿勢で物事に取り組める
新しいもの、未知のものに対して積極的に取り組もうとする「イノベーター」の思考パターンになれます。
イノベーターと呼ばれる思考パターンは以下の3つです。
自由な発想を持つ
行動力がある
失敗しても前進できる
これらの考え方を持つことで、やみくもな努力ではなく、自由な発想で試行錯誤して前進できる行動力が身に付きます。
デザイン思考になる
デザイン思考とは、根本的な悩みを解決するための道筋を立てる考え方のことです。
STEAM教育を受けると相手の気持ちに寄り添う姿勢を学べます。
相手の視点で生み出されたアイデアであれば、沢山の人たちを喜ばせることができます。
STEAM教育の学習法
STEAM教育の特徴は5つあります
自ら問題を発見し解決する
総合的に知識を使う
子ども主体の学習
プロジェクト学習で学ぶ
子どもたちに自信を与える
STEAM教育は受け身にならずに能動的に学習させることが重要です。
そのためには、課題や目標を達成するための思考力や課題解決能力などを養えるプロジェクト学習が推奨されています。
こうした自由な発想で問題解決をはかることで「私は社会を変えられる」という自信を持たせることができます。
具体的な学習法
STEAM教育は自由であり、決まった学習法はありませんが、代表的なものは3種類あります。
プロジェクト・ベース学習
プロブレム・ベース学習
デザイン・ベース学習
プロジェクト・ベース学習では、問題解決のためにチームを組み、計画・実行・発表を一連の流れで取り組むことで学習の目的や意義を感じられます。
プロブレム・ベース学習は、問題解決学習とも呼ばれ、学習の中に課題を設定することで子どもたちが解決を目指して学習できます。
デザイン・ベース学習は、アイデアを形にした後に他人からのフィードバックを受けることで問題の原因を明確に説明したり既存の知識を応用したりする力がつきます。
さらに失敗を恐れないメンタルも養えます。
まとめ
STEAM教育を受ければ、自由な発想を持ち、学問の分野をまたいで問題解決をはかれるようになります。
STEAM教育は新しい時代に適応するために必要な学習法です。
子どもたちが将来望まれる人材に育てるためにSTEAM教育を取り入れましょう。